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愛犬も快適に過ごせるフローリングリフォーム! おすすめの床材は?

2020年11月30日|カテゴリー「コラム
家族の一員である愛犬も快適に過ごせるようなリフォームがしたい、そう考えている愛犬家の方は多いのではないでしょうか。

犬が過ごしやすい環境を考えるとやはりフローリングリフォームは外せません。

そこで、ここでは愛犬が快適に過ごすことができるフローリングリフォームや、それ以外のリフォームについてもいくつかご紹介しましょう。

愛犬のための床材の選び方

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床材によっては表面がツルツルに加工されているものもあります。

このような床材では犬は落ち着いて過ごすことができません。

走ろうとしても足が滑ってしまいますし、そのことにストレスを感じてしまう場合もあります。

また、歩きにくい、走りにくいことから犬の腰にも負担がかかってしまう可能性もあります。

愛犬のためにも過ごしやすい床材を選ぶことは重要です。

愛犬が暮らしやすい床材を選んであげることとあわせて、人も快適に暮らすことができるよう臭いの防止や床材の劣化を防ぐことについても考える必要があります。

あまり考えずに床材を選んでしまうと犬の臭いがしみ込んでしまったり、フローリング材の劣化も早くなったります。

愛犬のために滑りにくい床材を選ぶというのは重要なことのひとつですが、自分たちの暮らしの快適さに関わる消臭や耐久性といったことにも着目しておきましょう。

犬が過ごしやすい床材とは?

では、愛犬が過ごしやすい床材とは具体的にどういったものがあるのでしょうか。

現在ではさまざまな床材がありますが、もちろん犬や猫などのペットを飼うお宅に最適な床材も販売されています。

①無垢材

無垢材は木を削りだした床材です。

きちんと手入れをすれば耐久性も比較的高く、表面に人工的な加工をあまり施していないものであれば愛犬も過ごしやすいです。

無垢材でも艶出し加工や光沢加工をしているものは滑りやすくなりますので、愛犬のことを考えるならばあまりツルツルした仕上がりのものを選ばないのもポイントです。

②フロアタイル・クッションフロアなどのタイルカーペット

フロアタイルやクッションフロア、タイルカーペットなどの床材も適しています。

クッションフロアはやや厚手のものをチョイスすれば階下への音の響きを軽減できますし、愛犬も歩きやすく過ごしやすいので一石二鳥でしょう。

これらの床材なら愛犬を飼っている方のお宅のリフォームに最適ですからぜひ検討してみましょう。

また、現在では防臭性がありメンテナンスも容易な床材もあります。

掃除しやすい床材を選べば日頃の暮らしも楽になります。

愛犬のためにフローリング以外のおすすめリフォーム

フローリングを変えてあげるだけでも犬は過ごしやすくなりますが、ほかにも愛犬のことを考えたさまざまな部分リフォームが存在します。

いくつか挙げてご紹介しましょう。

壁面収納でケアグッズ保管

壁面収納は読んで字のごとく壁面に備える収納です。

壁に埋め込むタイプの収納や、後付けで収納ボックスなどを取り付ける方法があります。

壁面収納があれば愛犬のご飯やケアグッズなどを収納できますし、ウェットティッシュなどを常備しておけば粗相をしたときにもサッと対応できます。

広い家で犬がいろいろな部屋に出入りするというケースだとそれぞれの部屋に小さな収納を設置しておくとさらに良いかもしれません。

必要なものを一箇所にまとめていると、わざわざ取りに行く必要が出てきますし、それぞれの部屋に少しずつケアグッズやおやつなどを常備できるのは大きなメリットです。

愛犬用洗面台

愛犬をたまにはさっぱりしてあげたい。

そんな時、自宅のお風呂場や洗面化粧台で愛犬を洗っているという方もおられるかもしれません。

家族も使うお風呂で、という場合、衛生的にもあまり良くはありません。

できれば犬専用の洗面台を用意したほうが良いですし、そのようなリフォームをする方もいます。

ペット用の洗面台は実際に販売されています。

小型犬なら十分そこで洗えるくらいの大きさがあります。

シャンプーもできますし、散歩から帰ってきたときにちょっと足を洗うこともできます。

犬専用の洗面台を設置しておけば愛犬用のシャンプーやブラシなどもすべてそこにまとめておくこともできるでしょう。

庭やベランダにドッグラン設置

庭やベランダにドッグランをつくってあげると愛犬もきっと喜ぶでしょう。

犬は走り回るのが大好きな動物です。できれば日頃から元気いっぱいに走り回らせてあげたいものです。

ドッグランがあればいつでも外で走り回ることができますし、愛犬のストレスも解消されるでしょう。

ドッグランだけでなくウッドデッキなども設置すれば、愛犬と一緒に家族も楽しむことができます。

友人を集めてバーベキューなどもできますし、犬好きな方にはぜひおススメしたいリフォームをメニューの一つです。

中古住宅を見学する際におさえておきたいポイント

2020年11月27日|カテゴリー「コラム
中古住宅の見学には、事前の下調べや準備が必要になることは言うまでもありません。

これから住むことになる町や地域について調べるのはもちろんのこと、住宅に関する資料は全て、見学する前に取り寄せておくようにしましょう。

それでは、中古住宅を見学する際のチェックポイントと持っていくと便利なものもご紹介します。

中古住宅を見学する際に持っていくと役に立つもの

中古住宅を見学する際には、筆記用具だけではなく、以下のようなものを準備して持っていくと役に立ちます。

必要に応じて持参するようにしましょう。

①図面・周辺環境のわかる地図

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見学には不動産会社の方が一緒なことが一般的ですから当日持参する必要はないと思いますが、図面はできれば事前に入手して見ておきましょう。

見学では、窓の向きが図面通りか、南側といっても実際にどの程度日差しが入るのか、風通しはどうかなどを確認しましょう。

住宅の周りだけでなく、周辺もわかる大き目の地図(もちろんスマートフォンの地図アプリがあれば十分です)があると便利です。

駅までの距離や学校やスーパーの位置を確認することができます。

公園などの公共施設についても知っておくと、住み始めてから不便に感じることを減らすことができます。

②メジャー・スケール

見学で家の中を見るときはメジャーがもあると便利です。

DIYで使うワンタッチ式のスチール製のメジャーなどがよいでしょう。

手の届かない高い場所も測ることができます。

窓やドアの大きさ、特に大型の家具を搬入する予定の方は開口部の大きさに注意しましょう。

動線に十分なスペースがあるか、実際に動きながら計測します。

③カメラ

どんなによく見ているつもりでも、同行していない家族にも見せて相談したいといった場面でどうだったか正確に思い出せない、という場合もあるでしょう。

カメラやスマートフォンで複数の方向から撮影したり、動画などを撮影するとよいでしょう。

その際、注意することがあります。

中古住宅の場合は見学時点で売主さんが住んでいる場合があります。

撮影をしたい場合は、撮る前に売主さんの許可を得ることを必ずしましょう。

押入れの隅や天井など昼間でも薄暗い場所を撮影するには懐中電灯などで照らして
撮影をするとわかりやすいです。

また、住宅の外観や室内の天井など高い場所を見るには双眼鏡があると便利です。

室内のチェックポイント

室内を見学する際には、間取りや広さだけではなく、これから快適に住める家であるかをチェックしましょう。

入念にチェックをすることで購入してから必要になるリフォームなども検討がしやすくなります。

床のチェック方法

床が水平かどうか確かめるために、ビー玉や小さなボールを持って行くと良いでしょう。
※もし売主さんが見学の場にいる場合は、気分を損ねることもありますから、気づかいはお忘れなく。

最近ではスマートフォンのアプリで水平かどうかを測定する機能もありますからそういったものを使うのもよいでしょう。

床の修繕は根本的な解決がしづらいトラブルのひとつです。

暮らしに使われた住宅ですからまったく傾きのない物件は少なく、多少はあるものですが、傾きの程度がおおきな場合は修繕を要する可能性が高い物件かもしれません。

壁・天井のチェック方法

壁に亀裂がある場合、クロスが表面的に裂けた程度であれば張替えなどのリフォームで解決できますが、壁自体に亀裂が入っている場合は注意が必要です。

また、雨漏りの箇所や他と色の違う場所がないかもチェックが必要です。

気になったことは細かいことでも不動産会社に確認するようにしましょう。

 あと、押入れや水周りの周辺にカビ痕がないかにも注意しましょう。

押入れの奥などは暗くて見にくい場所ですが懐中電灯で照らして確認しましょう。

浴室や脱衣所の壁や天井、洗面台の物入れ、トイレなども同様です。

カビは一度内部に侵入すると完全に取り除くことが難しく、アレルギーなど家族の健康被害の原因になる場合もあります。

建具・動線のチェック方法

壁や天井に亀裂やシミはないかもチェックしましょう。

建具のチェックは、実際に動かして確認しましょう。

襖やドアの開け閉めがスムーズか、傾きはないかを見ます。

玄関を入って台所へ行く、玄関からリビングへ行くなど、実際に家に帰ってきてからの動きを順にやってみたり、脱衣所へ入ってお風呂へ入る、台所からリビングへ行くなどシーン別に実際に動いてみたりして、生活動線に気になることはないかを確認します。

また、動線にある建具や床、柱などの劣化や汚れ具合も気にしておきましょう。

コンセントや照明スイッチのチェック方法

コンセントや照明のスイッチの位置の確認も大切です。

実際にどこに家具を置くか、家電を置くかを想定しながらチェックしていきましょう。

大きな家具を搬入する予定があるなら、家具の大きさを測っておくと大きさをイメージしやすいです。

窓周辺のチェック方法

窓周辺にカビの痕がみられる場合は慢性的な結露があったと考えられます。

窓自体は新しくリフォームできますが、もしも窓周辺の壁の内側まで結露していた場合は構造部の腐食も考えられます。

水や電気の設備チェック方法

電気や水道が使えるようなら、台所、トイレ、お風呂で水を流してみましょう。

水漏れや蛇口に不具合はないか、水の出は十分かを確認します。

外側のチェックポイント

建物全体の強度にも関わる、外壁や基礎、屋根、外構などのチェックも重要です。

外壁や基礎にひび割れはないかを必ず確認しましょう。

素人目にはわかりにくく、判断が難しい場合が多いのですが、換気口などの開口部にひび割れが集中している場合は要注意です。

少しでも不安に感じるようであれば、不動産会社に尋ねてみましょう。

また、建物自体の強度に不安を感じるようであれば、建築士などの専門家による建物調査を受けることもできます。

基礎の傾きにも注意が必要です。

目で見て明らかに傾いている場合、家の中は基礎以上に傾いている可能性があります。

基礎が傾いているからといって、その住宅が安全ではないというわけではありませんが、なぜ傾いているのか、原因を知っておく必要があります。

軒や軒裏も重要なチェックポイントです。

屋根から雨水の侵入の可能性をたしかめるのに重要ですから、軒裏に水のシミや漏水の後がないかを確認しましょう。

軒下に鳥や小動物が出入りするような穴がないかも確認します。

屋根裏を見ることのできる構造であれば、自分で屋根裏を確認できれば安心です。

玄関口までのアプローチや駐車場の確認もしておくとよいでしょう。

ひび割れや汚れだけでなく、水が溜まりやすい構造になっていないか、水はけはどうか、駐車場から外へ出る時の見晴らしや外から駐車場へ車を入れる時の目視のしやすさを確認します。

特に小さいお子さんがいらっしゃる場合、外へ出る時のアプローチは重要になります。

周辺状況も確認しよう

離れた場所であっても、大きな建物が建設される予定があると日当たりに影響があるかもしれません。そのような場所がないかも確認します。

周辺状況の確認は、電車やバスの公共機関を利用する場合と自家用車を利用する場合、両方の場合を想定して確認しましょうす。

自家用車を利用する場合は、道幅や学童の通学路か、危ない交差点はないかを確認します。

公共交通機関を利用する場合も、駅やバス停からの所要時間はわかっても、朝夕の道路渋滞など周辺の状況は実際の生活時間帯に使ってみたり歩いてみたりしなければわからないものです。

時間や曜日を変えて町の様子をチェックすることも有効です。

 人通りや街灯の有無、交通量、自転車の利用が多いか少ないか、自転車を利用する家族がいる場合は駐輪場の様子も確認します。

お子さんが通学路に利用する道路は特に重要です。

その他、郵便局や銀行などの施設やスーパー、コンビニ、病院までの距離や行きやすさも重要になります。

地図を見ながら住宅の周辺を実際に歩いて、周辺の状況を確認しましょう。

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見にいく物件がある市役所などのホームページなど公開されているハザードマップが入手できれば、地盤や浸水・地震の時の状況も事前に確認しておきましょう。

そのうえで、雨の日に見学することで、住宅の周辺の道路などに水たまりのできやすい場所や水はけの悪い場所がないかを確認することができます。

その他、郵便局や銀行などの施設やスーパー、コンビニ、病院までの距離や行きやすさも重要になります。

地図を見ながら住宅の周辺を実際に歩いて、周辺の状況を確認しましょう。

昼間だけでなく、朝夕の通勤時間や夜の状況もチェックしておくと安心です。

時間や曜日を変えて町の様子をチェックすることも有効です。

中古住宅はチェックしておかなければならないポイントが多くあります。

その、ほとんどが物件に実際に足を運ぶことでしかわからないことです。

見学前に下準備をして、自分たちの目で見て、触って、動かして確認しましょう。

気になることがあれば、不動産会社や売主に確認するようにします。

住宅周辺のことは、一度ではわからないものです。

大変なことですが、大きな買い物ですので、慎重すぎるということはありません。

時間や曜日を変えて町の様子をチェックするようにしましょう。

リフォームする際に知っておくべき建築確認について

2020年11月26日|カテゴリー「コラム
お住まいを建てたり直したりしようとされた方には建築確認という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

一般的には新築の家を建てるときに必要なことだと思われがちですが、実はリフォーム工事でも建築確認が必要なことがあります。

ここでは、どのような時に建築確認の申請が必要になるのか、どのようにして建築確認を申請すればいいのかといった基礎知識をご紹介します。

建築確認とは?

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建築物を建てるときには法律を遵守しなくてはなりません。

好き放題に建築できるようではその建物に住む人はもちろん、その周辺で生活を送る方々にもさまざまな危険や問題が発生する恐れがあります。

そのため、建築物の新築や増築などの工事に関しては法令で定められた基準に適合しているかについて事前に審査を受けなくてはなりません。

敷地と建物の大きさの関係や建物自体の構造、設備などが基準に適合して設計されているかについて審査を受けます。

法律で定められた基準を満たして確認済証の交付を受けないと建築工事を始めることはできません。

リフォームでの建築確認は、どのような場合に必要になる?

リフォーム工事においてどのような場合に建築確認が必要になるのか気になる方は多いでしょう。

必要になるケースはいろいろと挙げることができますが、防火地域や準防火地域といった所定の地域のなかで建物の増改築部分の床面積の増加が10㎡ある場合などがあります。

建築確認はどのようにする?

建築確認をどのようにやればいいのでしょうか。

基本的には工事を依頼するリフォーム会社や設計事務所がやってくれることがほとんどです。

素人ではなかなか難しいですし、リフォーム会社や設計事務所などの専門家でないと建築確認は難しいでしょう。

ただ、リフォーム会社や設計事務所によっては、建築確認はお客様側でお願いしますというケースもあると言います。

そのため、事前に業者側で対応してくれるかどうかをしっかりと確認しておく必要があります。

建築確認申請をしないとどうなってしまう?

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建築確認をせずに工事をしてしまうとどうなってしまうのか、大前提として法律違反となりますので注意しましょう。

また、建築指導課から指導が入ることがありますし、その結果、工事を途中で中止するよう求められることもあります。


実際には建築確認を行わずいわゆる「抜け」で工事を進めるようなリフォーム会社もちらほらと存在すると聞くことがあります。

仮に指導が入ったときには工事が続けられないだけでなく法律違反となりますので、最終的にリスクを負うことになります。

建築確認が必要な場合には必ずするようにしましょう。

建築確認申請をしても増築ができない建物もある?

建築確認申請を行っていても今の建物の状態から増築ができないというケースも実際あります。

さまざまなケースが考えられますが、ここでは代表的な例をご紹介しましょう。

①建ぺい率が限度オーバーになってしまう建物

建ぺい率(敷地面積に対して建物の建築面積が占める割合)がす増築工事を行うときの工法が異なる場合だと増築できないことがあります。

もともと在来軸組み工法で建てられた建物をツーバイフォー工法でリフォームするとなるとまざまな部分で違いが生じてしまいますし、特に接続部分などに負担がかかることもあります。

②異なる工法での増築

増築工事を行うときの工法が異なる場合だと増築できないことがあります。

もともと在来軸組み工法で建てられた建物をツーバイフォー工法でリフォームするとなるとさまざまな部分で違いが生じてしまいますし、特に接続部分などに負担がかかることもあります。

異なる工法で増築するとなると地震が起きたときなどに揺れの違いが起きることもありますし、新しく建築する部分を異なる工法で建築するのは難しいのです。

既存部分と増築部分とをエキスパンションジョイント(EXP.J)でつなぐ等、異なる工法での増築が全くできないというわけではありませんので、リフォーム会社に相談してみましょう。

③既存不適合建築物

読んで字のごとくですが、増築の対象となる既存の建物が、現在の規制や基準に適合していない、不適合な建物という場合には増築をすることができません。

例えば、都市計画道路が事業化により買収され、敷地が減少した際に建ぺい率や容積率が規定以上になる物件、高度地区での最高高さの制限に抵触している物件なども既存不適合建築物となる場合があります。

既存不適合建築物と認定された場合は増築工事を始めることはできません。

④3階建てへの増築

2階建ての住宅を、3階建てへ増築したいという場合には建築確認が必要となります。

もともと2階建てだった建物の場合だと基礎が3階建てに対応していないことが多いですし、そのために確認を受けることができないということが多いです。


建築確認は専門家でないと分からない部分が多いですから、最初にリフォーム会社や設計事務所に相談することをおすすめします。

素晴らしいリフォームプランを立てたものの建築確認が受けられずに断念せざるを得なくなった、というのもよく聞く話です。

そうしたことも踏まえたうえでリフォーム会社と相談しつつリフォームプランを練っていきましょう。

中古住宅を購入するなら知っておきたい瑕疵担保責任のこと

2020年11月25日|カテゴリー「コラム

瑕疵担保責任とは

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不動産の売買は誠実に行われなくてはなりませんし、売主は事前に瑕疵(欠陥)を買主に説明する責任もあります。

しかし、売主も売却しようとしている中古住宅のすべてを把握していないことがありますし、買主が物件を購入してから瑕疵に気付くこともあります。


このような場合に売主に何の責任も生じず、すべて買主で対処しなければならないとなると買主は大変です。

次々と修繕費用がかさんでしまいますし、驚くほどの金額に達してしまうことも考えられるでしょう。

このようなときのために定められているのが「瑕疵担保責任」と呼ばれるものです。

「瑕疵担保責任」とは、売買の対象となる中古住宅に隠れた瑕疵があった場合、かつその瑕疵について買主が知らない場合に、買主に対して売主が負う責任のことを言います。

買主が瑕疵に気付いてから1年以内に損害賠償を請求できますが、永遠に賠償請求できるわけではなく一般的には瑕疵担保責任の期間が定められているのです。

期間については、また後ほど説明します。

住宅の売買にかかわる瑕疵の例

雨漏り

購入した中古住宅が雨漏りしてしまうということもあります。

築年数の古い建物となると経年劣化も進んでいるでしょうし、バルコニーの防水損傷や屋根瓦の損壊などによって雨漏りが発生することはよくあります。

シロアリ被害

中古木造住宅につきものと言えばやはりシロアリです。

最近の新築ではほぼ例外なくシロアリ対策を施していますが、古い中古物件だとシロアリの被害に見舞われていることも多々あります。

シロアリによって躯体が食い荒らされているとなるといずれ重大な欠陥を引き起こす可能性もあります。

建物の欠陥・腐食

水漏れや湿気などさまざまな原因によって建物に欠陥が生じたり、腐食が進んでいたりするというケースもあります。

腐食が進んでいくと住宅の強度そのものが損なわれる恐れもあります。

地中の埋没物

購入した中古物件の土地に何かが埋没している、といったケースも瑕疵担保責任が生じます。

地中埋設物が人工的なものである場合は、本来は撤去したのちに引き渡すべきものです。

境界の不備

住宅は境界で区切られていますが、境界に不備があるとなれば瑕疵担保責任が生じます。

説明された境界と違う、境界からはみ出しているといった場合、のちのちさまざまなトラブルに発展してしまう可能性もあります。

万が一に備える。住宅瑕疵担保保険

新築住宅はその全てに、中古住宅の場合は住宅瑕疵担保責任保険法人に登録された検査機関の建築士による検査に合格した物件に付与される保険があります。

それを住宅瑕疵担保保険といいます。

中古物件の場合、瑕疵保険が適用される範囲は、「構造耐力上主要な部分」つまり柱や耐力壁の傷みなど、「雨水の浸入を防止する部分」つまり雨漏りが発生した場合の「調査費用」や「補修費用」です(大掛かりな場合は、転居や仮すまい費用なども対象となる場合があります)。

では、具体的にどのような場合に瑕疵担保保険が適用されるのでしょうか。

先ほど挙げた瑕疵の例では、雨漏り、シロアリ、建物の腐食による瑕疵については瑕疵保険の適用対象となる可能性が高いです。

中古住宅における瑕疵担保責任の期間

売主が負う瑕疵担保責任は、

①瑕疵により買主に損害が生じている場合の買主からの「損害賠償請求」

②瑕疵により契約目的が達せられない場合の買主からの「契約の解除請求」です。

買主が権利を行使できる期間は、買主が瑕疵を知ったときから1 年です。注意したいのは、引渡しされたときから10年を経過すると消滅時効にかかり消滅してしまうことです。

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以上を読むと、買主さんに有利、売主さんは少なくとも10年間は何か言われるかもしれないのか、と思われたのではないでしょうか。

しかし、実は民法の瑕疵担保責任の規定は任意規定で、条文と異なる取り決めを結ぶことができるのです。

一般的には引き渡しから2~3ヶ月(売主が宅地建物取引業者の場合は「引き渡しから2年以上」で定めた期間)となることも多いです。

瑕疵担保責任の期間は契約内容によって変わってきますし、売主の瑕疵担保責任を免除するといった契約内容となることもあります。

このあたりは契約によってまちまちですから、しっかりと確認しておきましょう。

売主の瑕疵担保責任が免除となると逆に買主にとってリスクが高くなってしまいますから、契約内容は事前にしっかりと確認しなくてはなりません。購入後に次々と欠陥が見つかり、どこにも請求できないとなると相当な出費を覚悟しなくてはならないでしょう。そのようなことにならないよう契約内容をじっくりと確認し、場合によっては専門家に契約書を読んでもらうのも良いかもしれません。

中古住宅の購入において瑕疵担保責任は切っても切り離せないものです。

「売主には瑕疵担保責任があるから安心して中古住宅を購入できる」と言う方もおられるかもしれませんが、先ほどもお話したように契約内容によっては売主の瑕疵担保責任が免除されていることもあります。

買主が不利になってしまうような内容で契約してしまうと後悔する結果になってしまいますから、そのあたりをしっかりと確認したうえで契約をしましょう。

リフォーム済み中古住宅を購入する際の注意点

2020年11月24日|カテゴリー「コラム
中古物件を購入してからリフォームするのではなく、既にリフォーム済みの中古住宅を購入したほうが手間なく簡単だと考える方は少なくないでしょう。

確かにリフォーム済みの中古住宅を購入すれば家を手に入れたあとに自分の好みのリフォームをどうしたいかを考えずに済みますし、そのための打ち合わせの工事のための手間も時間もかかりません。

ただ、リフォーム済み物件を購入するときにはいくつか覚えておくべき注意点があります。

検討されている方は事前に気をつけておくようにしましょう。

リフォーム済み中古住宅を購入するメリット

既にリフォームが完了している中古物件は見た目も新築同様にキレイな状態となっていますし、設備機器も新しいものに交換され、場合によっては最新設備が導入されていることもあります。

しかも見た目は新築のようではありながら中古物件ですから購入費用も抑えられます。

また、リフォームローンを組むことなく住宅ローンだけで購入できるのも大きなメリットと言えるでしょう。

リフォーム済み中古住宅を購入する際の注意点

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確かにリフォーム済みの中古住宅は見た目もキレイです。

しかし、表面上はキレイに仕上がっていても躯体に問題があるケースもありますし、経年劣化の進んだ構造体であったとしても、そこにはまったく手を加えていないということもありますから注意しなくてはなりません。

また、リフォームは本来自分たちの生活を快適にするために行うものですが、既に行われているリフォームが自分たちのライフスタイルにマッチするかどうかは別問題です。

「もう少しリビングは広いほうが良かった」「この部屋は引き戸のほうが良かった」など後から不満が出てくる可能性もあります。

自分たちの暮らし方にあうか、ということを考えておくことも大切です。

リフォーム済み中古住宅を購入する際に気にしておくべきこと

その他にもリフォームを施してある中古物件を購入するときに確認しておくべきポイントがあります。

大きく分けると耐震補強をしているか、瑕疵保険に入っているか、どんなリフォームがされているかの3つです。

3つのポイントを確認する際のチェックポイントを押さえておきましょう。

耐震補強がされているか

前に住んでいた家族によって手入れがされていない築年数の古い建物では、様々な要因で耐震性が著しく低下している可能性があります。

特に1981年以前に建築確認をうけている建物であれば旧耐震基準で建築されているため、新基準である震度6、7といった大地震動に対する耐震性は期待できません。

きちんと補強してあるかどうかを確認しましょう。

瑕疵保険に入っているか

瑕疵保険に入っていない、と仮に瑕疵があったときに買主が修繕費などを支払うケースも出てきます。

重大な欠陥が見つかったときに自腹で対処しないといけないとなると大変ですから、瑕疵保険に入っているかどうかはきちんと確認しなくてはなりません。

リフォーム内容をチェックできるか

どのようなリフォームを施しているのかチェックできないような物件はやめておいたほうが無難です。

きちんと内覧でリフォーム内容を確認できるかどうか明確にしておきましょう。

一口にリフォームと言ってもさまざまなリフォームが考えられます。

特に見えない部分のリフォームはどのようにされたかは確認したいところです。

もしかすると想像していリフォームと大きく異なっていることも考えられます。


また、どうしてそのリフォームが行われたのかということを明確にすることも大切です。

きちんと納得できるだけの根拠でリフォームをしているか確認しましょう。

明らかに不自然なリフォームが施されていたり、それをきちんと説明できなかったりするような場合は、一度考え直したほうが良いかもしれません。

もしかすると重大な欠陥を隠すためにリフォームしたという可能性も考えられます。

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トラブルを避けるためには内覧のときに細かくチェックするのは当然です。

できれば1度だけでなく2、3回ほど内覧させてもらうと良いでしょう。

また、販売価格が周辺の似たような住宅の販売価格とくらべて隔たりがあるかも気にしておきましょう。

元々の住宅の価格や施されたリフォームの内容を考え合わせて、妥当な販売価格といえるかという見方をする必要があります。


リフォーム済みの物件を購入すれば確かに楽かもしれません。

しかし、暮らし始めた後から「ここをもっとこうしたかった」という要望が出てくることはよくあります。

暮らしやすさの基準はそこで暮らす人によって大きく変わってきます。

中古物件を購入して自分たちでリフォームを考えれば細かいところにも手を加えられますし、家族全員で快適に暮らせる納得の家を手に入れることも可能となるでしょう。

より快適な暮らしを実現することも可能となるでしょう。


リフォーム済みの中古物件を購入するメリットは確かにありますが、購入にあたっては注意点もあるということをきちんと理解しておきましょう。

注意点を押さえたうえで検討することが大切ですし、物件を購入してからリフォームするという手があることも覚えておきましょう。

相談できるリフォーム会社と一緒に内覧に行くこともおすすめします。