断熱ブログ

完全分離型二世帯住宅にリフォームする際の費用の相場

2020年11月20日|カテゴリー「コラム
一口に二世帯住宅といいますがその類型にはいくつかあることをご存じでしょうか。

部分分離型や完全分離型などいくつかありますが、ここではそもそも二世帯住宅に関する注意点やそれぞれの類型ごとの特徴とその中でも完全分離型の二世帯住宅にリフォームする際の費用相場などについてお伝えしたいと思います。


二世帯住宅にする際の注意点

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二世帯住宅にはいろいろなメリットがあります。

例えば親世帯からするといつでも孫に会いに行けるのは魅力のひとつでしょう。

子ども世帯にしても何か用事があるときに両親に子どもの面倒を見てもらえたり、お互いの世帯で何かトラブルが起きたときに助けあう事ができたりすることも大きな魅力です。


しかし、二世帯住宅にはいくつかの注意点もあります。二世帯住宅を検討するにあたってはそれらをきちんと理解しておくことは大切です。

いくら親子と言ってもそれぞれの世帯ごとにライフスタイルの違いもあります。

それぞれがマイペースで暮らした結果、お互いの世帯の暮らしに支障をきたしてしまうようではメリットよりもデメリットのほうが大きくなってしまう可能性もあります。

たとえば生活音の問題です。

いくら身内とは言っても生活音が気になるのは当然ですし、それが原因で関係性が悪化してしまうことも考えられます。

また、二世帯住宅の造りによってはプライバシーが保てなくなる心配もあります。

そうしたことも考慮したうえでどのように二世帯住宅をリフォームするかについて検討しなくてはなりません。

二世帯住宅の種類

冒頭でもお話したように、二世帯住宅も大きく分けて3つの種類があります。

ここでは二世帯住宅の種類と、それぞれの特徴についてご紹介します。

完全同居型

完全同居型の二世帯住宅では、ほぼすべての設備や空間を同居する家族間で共有します。

ご飯を食べる場所、お風呂、トイレなどもすべて共用となります。

もちろん、それゆえに家事などの助け合い、育児のサポートなども頼みやすく、コミュニケーションもとりやすい環境を構築できることが大きな利点です。

また設備が共用な分、光熱費も別々な場合と比べて安くおさえることもできます。


しかし、同じ空間で2つの世帯が暮らすということは親世帯と子ども世帯の「関係性」が重要です。

お互いの世帯の仲が良いのならまったく問題ありませんが、配慮が必要となる関係性の場合は完全同居型にするかどうかを慎重に考えることが大切です。

部分分離型

部分分離型はそれぞれの世帯が独立しながら部分的に設備や場所を共有するような二世帯住宅です。

例えば同じ玄関から入って部屋は完全に分かれているけれどもお風呂やトイレだけは共用ということもあるでしょう。

完全に同居するというスタイルではないため、ほどよい距離感を保てるというメリットがあります。

完全分離型

完全分離型という名前から分かるように、完全にそれぞれの世帯が異なる空間で生活できる二世帯住宅となります。

左右で生活空間を分けるケースもあれば、一階と二階とで分けることもあります。

異なる空間で生活するためお互いのプライバシーは守れますし、必要なときだけそれぞれの世帯に声をかけることもできるでしょう。


デメリットとしては、風呂やキッチン、トイレといった水回りの設備が二世帯分必要となり当然工事費用が高くなりがちです。

元々の住宅にもそれなりの広さが必要となりますし、リフォーム工事が大掛かりになってしまうこともあります。

プライバシーを完全に守れるためストレスを感じることも少ないですが、このタイプでもお互いの活動時間の違いから生活音が気になる場合はあります。

そうした配慮を加味したリフォームをすることがポイントです。

完全分離型二世帯住宅にリフォームでする場合の費用

完全分離型二世帯住宅にしたいと考えている方にとって費用はもっとも気になるところだと思います。

リフォームと建て替えでは費用が大きく異なりますが、一般的に二世帯住宅にするときは建て替えのほうがお得などと言われています。

果たして本当でしょうか?

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工事内容によりますが、リフォームの場合では700~1500万円程度で工事できるのに対し、建て替えでは2300~3700万円ほどの費用がかかってしまうことが多いようです。

建て替えの場合、大掛かりな解体も必要となりますし、廃材の撤去処分費用なども必要となるためどうしても高額な工事費用になってしまいます。

リフォームでも十分完全分離型二世帯住宅に工事できますし、費用面で考えれば、解体工事や廃材廃棄などの費用が小さくなる分、建て替えよりお得と言えます。

なるべく費用を抑えて二世帯住宅にしたいのならリフォームは良い選択と言えるでしょう。
(リフォームの場合でも、柱だけ残して全てやり直すリフォーム工事の場合は、建て替え工事と同等の工事費用が掛かる場合も有ります。)

まずは二世帯住宅の種類や特徴を理解したうえでどのような住宅にするかを考える必要があります。

それぞれに特徴があり、必要となる費用も異なってきます。

また、二世帯住宅は工事実績のある会社でないと満足いく仕上がりにならないこともあります。

経験と実績豊富なリフォーム会社に相談しながらリフォームを進めることが大切です。

中古物件購入時に気を付けたい耐震性と築年数の関係

2020年11月18日|カテゴリー「コラム
中古物件を購入する際に築年数をチェックする方は少なくありません。

その建物がいつ建てられたのかというのは気になるところですし、耐震性にも大きく関わってきます。

ここでは、中古物件の耐震性と築年数との関係についてご説明させていただきます。

今後中古物件を購入するつもりという方は最後まで目を通していただければと思います。

中古物件の建築年数による耐震性の違い

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頻繁に地震が発生する日本だからこそ建物の耐震性は気になるところです。

築年数が古くなればなるほど耐震性は低くなる可能性は高くなります。

特に、相当前に建てられたままこれといった手入れがされていない建物であれば、経年劣化も進んでいると考えられます。

しかし、建築の詳しい知識がなくても、新しい建物に比べて耐震性が劣るというのは何となくそのようなものではないかとお分かりいただけるのではないでしょうか。

また、そのような印象ではなく技術の違いを元に比べるとしたら、1981年以前に建てられたものかどうか、この違いで建物の耐震性が異なることを比べることができます。

建築基準法施行令の改正によって、新たな耐震基準が施行されたのが1981年6月1日。

この日以降に建築確認を受けた建物は、基本的に新たな基準での耐震基準が適用されています。

新たな耐震基準と1981年以前までの旧耐震基準との違いは、旧耐震基準は中規模地震動(震度5程度の地震)で倒壊または崩壊がなければ良い、という震度5程度の地震を想定した基準でしたが、新たな耐震基準では大規模地震動(震度6~7の地震)でも倒壊や崩壊しないことと改定されました。

つまり想定する地震の大きさに違いがあるということです。

このことから、新耐震基準を満たしている建物では震度5程度の地震ならほとんど損傷しないという可能性が示されたことになるわけで、安心して暮らせるということになります。

1981年以前に建てられた中古物件を選ぶポイント

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中古物件を探す際に、新しい耐震基準で建築確認を受けた物件を見つけたいと思ってもなかなか見つからない可能性もあります。

場所や価格などの条件が合わない、どうしても欲しい物件が1981年以前に建てられたものだ、というケースもあるでしょう。

1981年以前に建てられた中古物件を選ぶときに注意したいポイントがあります。

それを押さえておきましょう。

もっとも重要なのは耐震補強が行われているかどうかです。

指定を受けた機関の検査を受け、その上で適切な耐震補強工事をした中古物件なら比較的安心ではないでしょうか。

もちろん、耐震補強をしているから絶対に安心とは言えませんが、何も対策を施していない旧耐震基準の物件に比べれば耐震性はアップしていると考えられます。

築浅物件であれば安心できるもの?

古い物件など選ばずに最初から築浅の物件を選べばいいのでは、と思う方もいらっしゃるでしょう。

確かに築浅物件なら設備も最新のものが整っていることはもちろん、新耐震基準も満たした設計の建物ですから、安心して生活できる家を手に入れることが可能でしょう。

ただ、自分家が築浅だからそれで安心ということもないので注意が必要です。

たとえ自分の家が地震で損傷や倒壊しなかったとしても、周りに古い建物が接近している場合では、周囲の建物の倒壊や傾きに自分の家が巻き込まれる可能性があります。

周辺環境によってはこうしたことも起こり得ますから、周辺環境にも注意をする必要があります。

地震に強い家を選ぶために知っておきたい地震対策構造

1981年の新耐震基準以降も、建築基準法には「変更」が加えられています。

大きな変更は2000年に加えられています。

ひとつは地面が建物の重さにどれくらい耐えられるかに応じた基礎の設計について、2つ目は柱や梁などの接合部に取り付ける金具の使用について、3つ目は家全体の強さのバランスを考えた偏りのない設計についてです。

ここでは細かなことは省きますが、こうした変更を受けて、現在ではさまざまなハウスメーカーが独自の耐震金物を使用したりオリジナル耐震補強を行ったりするなど、よりいっそう地震に強い家づくりを目指しています。

地震に強い家づくりの方法はいくつかありますが、地震の揺れに対してどのように対処するか、ベースとなる考え方は次にお伝えする三つです。

耐震構造
耐震とは「揺れに耐える」という考え方にもとづいた構造です。

筋交いや建築金物などを使用して補強を行い、揺れに対する抵抗力を上げることで災害時に建物が崩れることを防ぐことを目的としています。

耐震は地震対策としてはポピュラーな考え方です。

免震構造
免震とは「揺れを伝えない」という考え方にもとづいた構造です。

免震装置を設置することによって地震の揺れを受け流し、揺れを生活空間に伝えないような構造となっています。

ビルやマンションなどに採用されている構造ですが、近年、木造の住宅でも採用され始めています。

制震構造
制震とは「揺れの衝撃を吸い取る」という技術を用いた構造です。

制震部材を筋交い代わりに設置するなどして地震の揺れを吸収します。

制震もビルやマンションなどによく使用される構造ですが、木造住宅でも独自の制震構造を売りにしているところはたくさんあります。

地震に対する備えには、これら三つの考え方に基づいた構造があります。

これまでの木造住宅では耐震が主流の考え方でしたが、先述したように最近では制震や免震の考え方を反映させた構造を採用するところも増えています。

中古物件を購入するときにはまず1981年より後に建てられたか出来れば2000年以降かを確認し、もし気に入った物件が1981年以前の建物でも補強工事が行われているかどうか、周辺環境はどうか、どのような地震対策構造が採用されているか、などを確認する事でより安心できる物件を購入できるでしょう。

リフォームする前に知っておくべき建材アレルギーとその対策

2020年11月17日|カテゴリー「コラム
住宅を新築し入居してから体調を崩しやすくなったとか、自宅のリフォームをした後からなぜか体調が悪くなったという方がいる、そんな話を耳にされたことがある読者の皆さんもいらっしゃるのではないでしょうか。

実はこうした状態、症状は建材アレルギーによって発症している可能性があります。今回は、リフォームをする前に知っておくべき建材アレルギー対策についてご紹介します。

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建材アレルギーとは建物を建てる際に使った建材によるアレルギーのことを指しますが、大きなくくりではシックハウス症候群とも呼ばれます。

シックハウス症候群の原因はいろいろなことが挙げられますが、代表的な原因はダニやカビなどの生物のほかホルムアルデヒドといった化学物質が原因の場合もあります。

ホルムアルデヒドは建築工事に用いるさまざまな建材に含まれています。

新調した家具やカーテンだけでなく、フローリングに使用しているワックスが原因ということもあります。

この化学物質が原因で頭痛、めまい、のどの痛みなどといった症状が発生します。

現在ではシックハウス対策のための建材も普及していますので、リフォームをする際には建材選びにも注目してみましょう。

どのような建材を選ぶとよい?

建材アレルギー(シックハウス症候群)対策のために選ぶとよいとされている建材をいくつかみていきましょう。

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フォースターは四つ星建材とも呼ばれています。

2003年の建築基準法改正によってシックハウス症候群対策が義務化され、ホルムアルデヒドをあまり含まない建材の開発が進められました。

フローリングや壁紙に使う糊なども低ホルムアルデヒドの品がたくさんありアレルギー対策に有効です。

自然素材
天然由来の素材はシックハウス症候群対策に効果的と言われています。

現在は化学物質をあまり使っていない自然素材の建材もたくさんあります。

そうした建材を使うことを売りにしているハウスメーカーもあります。

自然素材を使った家なら小さなお子さんやペットのいる家庭でも安心というメリットがありますが、どうしても費用は高くなりがちです。

無垢材
天然の無垢材もシックハウス症候群対策には効果的です。

一般的なフローリング剤にはホルムアルデヒドが使用されているケースが多いですし、それがシックハウスの原因ともなります。

無垢材は糊などを使わずに天然の木をそのまま削り出してつくる建材ですから、シックハウスの原因を持ち込みません。

ただ、無垢材もやはり既製のフローリング材などに比べると高価になりがちです。

調湿建材
最近では湿度を調整してくれるような建材もよく使われています。

調湿建材を用いることでカビの発生を抑制することが可能となります。

シックハウス症候群の原因にはこのカビの発生も理由として挙げられますが、カビの発生を防ぐことによって結果的に体調を崩すような事態を回避できます。

建材アレルギー対策に役立つ住宅性能と設備

結露を防ぐ断熱性能
断熱性の高い造りにすれば結露を防ぐことが可能となります。

結露ができるとアレルギーの原因となるカビやダニも増えやすくなってしまいますから、断熱性能を高めることは有効なアレルギー対策となります。

ルームドライヤー
ルームドライヤーは湿気を外に逃がしてくれる設備で、湿気を防ぐことでシックハウスの元となるカビなどの発生を防いでくれます。

換気扇
2003年の建築基準法の改正では、新築住宅の場合、換気設備の設置(24時間換気システム)も義務化されました。

天然素材や無垢材を使ったとしても、家具などからホルムアルデヒドが発生することもありますので、換気を十分にすることもシックハウス対策には必要です。

2003年以前の一般的住宅だと台所やトイレ、お風呂場にしか換気扇がついていないことが多く、また24時間換気扇を付けておく習慣も無いことから、換気量不足が懸念されます。

24時間換気をしっかり行うことで室内の空気を入れ替えることができますから、換気を十分にすることでシックハウス症候群の症状を回避することが可能となります。

高気密性能
実は住宅をしっかりと換気するためには、気密性能が重要になります。

気密性が低いと十分な量の排気が出来ずに、本来予定していた換気量が確保できないのです。

住宅の気密性能を高め、しっかりと建物内の空気を入れ替えるようにすることが、シックハウス対策には有用です。

このようにシックハウスやアレルギー症状は、住宅に使われている建材や、住宅の性能によって引き起こされるものであるが、きちんと理解をした上で対策を立てれば心配することはありません。

リフォームを計画する上での対策としては、天然素材や無垢材の使用、高気密高断熱性、換気の3つを整えられるかの視点で進めていけば、シックハウスやアレルギー症状に悩まされるリスクは減少します。

最近の換気システムは、空気清浄機能も兼ね備えたものもありますので、リフォーム会社に相談するときは尋ねてみるのも良いでしょう。

リフォームで防音! 実際にかかる費用ってどのくらい?

2020年11月16日|カテゴリー「コラム
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マイホームの防音工事を検討される理由として思いつくものとして、「楽器を家で演奏する」とか「自宅で大音量の音楽を聴く」といった理由があげられるのではないでしょうか。

ほかにも例えば自衛隊基地の周辺といった環境など屋外の騒音がうるさいなどの理由で施工されることもあります。

防音をする理由や改修する住居の形態によっても、施工範囲は違うことはもちろんですが、一般的に防音工事をすることのメリットはどんなものなのか、またそれを実現するにはいくらかかるのかをお伝えしたいと思います。

防音性を取り入れるメリット

マンションなどの集合住宅では「横の部屋の子供の泣き声が聞こえる」といった話がしばしば聞かれますが、戸建て住宅でも家庭内での「生活音」も意外と外に聞こえていたりします。

例えばご夫婦二人でお住いの家庭ならほとんど生活音を気にするようなことはないかもしれませんが、例えば小さなお子さんがいるご家庭や、音楽好きの方がいる家庭などでは「生活音」のモレによってご近所さんとの間で「音の問題」が発生する可能性があります。

つまり防音性を取り入れるメリットには「プライベートを外に漏らさない」ということと、「周辺の居住環境・ご近所づきあいを良好にする」という二つの視点があると考えられます。

防音工事の依頼をする家庭はどんな家庭?

では実際にどのような家庭で防音工事が求められているのでしょうか?
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生活音が気になる方
先ほどもお話ししましたが、小さなお子さんがいる家庭では、「音」の問題とは切っても切れない関係にあります。

集合住宅ではなおさらで、「階下に音がよく響いてしまう」とか「夜に遊んでいる音がうるさい」などが問題視されてしまうこともよく聞く話です。

だからといってお子さんに対してうるさくしないでというのも無理があります。

そこで小さなお子様をお持ちの家庭では基本的に床の音に対する対策としての防音工事を考えられることが多いようです。

もし賃貸住宅にお住まいの場合でもなんとかしたいという場合には、そのマンション・アパートのオーナーさんにも確認を取ってから進めることはいうまでもありません。

ペットを飼っている方
犬や猫などのペットを飼っている方にも防音リフォームを検討される方が多いようです。

ペットが走り回る音が階下に響いてしまうことはよくあることですし、留守中の鳴き声が近隣に筒抜けということもあります。

ご近所づきあいの観点からも必要な対策の一つと言えそうです。
ピアノ、ギターなどの楽器演奏をする方
音楽が趣味で、自宅で楽器の練習がしたい、演奏を楽しみたいという方もいらっしゃいます。

しかしそのまま演奏してしまうとその音で周りに迷惑をかけてしまう場合もあります。

自宅でピアノやギターなどの楽器を演奏したい方にとっても防音リフォームは必須の対策と言えるでしょう。
ホームシアターを検討されている方
ご家庭にホームシアターを作る際同時に防音工事を行うのが一般的ではないでしょうか。

やっぱり映画館の迫力を求めるとなると大画面と優れた音響システムは欲しいところですが、せっかくの音響システムで大迫力の「音」を存分に楽しむためにも防音工事は必須ですよね。

防音リフォームをするなら知っておきたい遮音と吸音の違い

一口に防音と言ってもその方法には様々あります。

主な二つの考え方として遮音と吸音という考え方があります。

この二つは似ているようで異なるものです。

まず、遮音とは空気中を伝わる音を遮断して外に音が漏れないようにする対策のことを指します。

もっとも簡単に行える防音手段の一つでもあります。

一方で、吸音というのは音を吸収することで音の反射を防ぎます。

その結果、音が室外に漏れることを回避する対策のことを指します。

防音工事を行うときには遮音と吸音を上手く組み合わせながら行うことが多いのですが、そうする事でより効果的な防音を実現することができます。

防音リフォームの種類とそれぞれの費用

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防音リフォームも施工箇所ややり方によって費用はまちまちです。

また、リフォーム以外で解決できる部分もあるのでそのやり方も一緒に見ていきましょう。


床の防音リフォームは20~60万円ほどで収まるものが多いようで、具体的には「防音性のある床材を敷く」「床材の下に遮音マットを敷く」といった工事を行います。

また、大掛かりな工事をしなくても「低反発素材のカーペットを敷く」、「タイルカーペットを敷く」などの対策でお手軽に簡単にできる防音対策もあります。

費用的には安くなりますが、フローリングの良さである「掃除のしやすさ」「おしゃれさ」が失われてしまうのが残念なところです。


壁の防音リフォームは高くても70万円程度に収まるものが多いようです。

壁の内側に吸音材を入れるやり方や、部屋の内側から断熱性に優れたパネルを貼って防音のみならず室内の快適性を高める施工方法もあります。

簡易なやり方としては換気口を防音仕様のものに変更するというやり方もありますが、屋外へ漏れる音を防ぐだけで、集合住宅での騒音の解決策とはならなさそうです。


窓の防音リフォームは15万円程度に収まるものが多いです。

具体的には「窓ガラスを変更する」と「内窓をつける」というやり方があり、どちらも防音性を高めるだけでなく断熱性能を高め室内の快適性も高めることができる一石二鳥な施工でもあります。


防音室
防音室の設置となると100万円台のものから700万円までかかる可能性があります。

防音室は演奏する楽器の種類、音量などにもよりますが、部屋全体の工事で浮いた空間を作ることで空気の層を作り、振動が壁を伝わらないように工事をする必要があります。

ここで挙げたものはあくまでも例ですので、目安としてお考えいただければと思います。

また、一部の工事箇所では防音性のみならず断熱性にも深くかかわる部分があり、室内の快適性を高めるというところにも着目して防音工事を考えるのもいいかもしれません。

ただ、防音工事は専門的な知識と確かな技術が必要となるので、実績のあるリフォーム会社に依頼することは大切なポイントです。

リフォームでおしゃれな部屋にするには?効果的な方法を紹介!

2020年11月12日|カテゴリー「コラム
素敵な部屋にしたい、おしゃれな部屋にしたい。あれこれリフォームを考えているけれど、どのようにしたら思い通りの部屋になるだろうか」と悩んではいないでしょうか。

実は、おしゃれな部屋を作るにはコツがあります。

今回はリフォームでおしゃれな部屋にするために最初にやっておくべきことや、おしゃれなリフォームをする方法・ポイントについて解説します。

また、実際の例も紹介するので、リフォームを成功させたい人はチェックしておきましょう。

おしゃれなリフォームのために最初にすべきこと

おしゃれなリフォームをするためには、最初にコンセプトを決めることが大切です。

思いつきでリフォームを進めてしまうと、納得できない工事になる可能性があるからです。

新しい暮らしに胸を躍らせていたのに、想像と違ったものができあがってはがっかりしてしまいます。

そのためにも、まずは自分が求めるイメージがどのようなものかを明確にしておくようにしましょう。

たとえば、ナチュラルやモダン、カフェスタイルといったタイプに大きく分けて検討していくのがコツです。

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ナチュラルスタイルでは、自然の素材を生かした温かみのある空間が作れます。

暮らしに安心やぬくもりを感じたいと思っている人は、ナチュラルなタイプがぴったりです。

モダンスタイルは、クールでおしゃれな雰囲気を求めている人に向いています。

壁紙に暗いトーンを持ってくることで、落ち着いた印象の部屋になるのです。

カフェスタイルは、いかにもカフェにいるかのようなイメージの部屋を作ります。

ひとつひとつのアイテムにこだわり、カフェによくあるキッチンカウンターなどを設置すれば、一気にカフェ風の雰囲気になるでしょう。

このように、タイプによって部屋のイメージがガラッと変わります。

そのため、細かい部分はあとから考えるにしても、大まかなイメージを持っておくことで理想とかけ離れたできあがりになるのを防げます。

おしゃれなリフォームにする方法1:カラーを統一する色使いと配色

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おしゃれなリフォームにする方法のひとつに、色を統一する方法があります。

おしゃれな空間を作るためには、配色に気を付けることがとても重要なのです。

全体をどれだけおしゃれに整えても、配色に失敗すると一気に違和感のある部屋になってしまいます。

配色を考えるときは、「部屋の基本になる色」と「メインで配色する色」「アクセントにする色」の配分をバランスよく配置するようにしましょう。

比率としては、7割:2.5割:0.5割というバランスが理想的です。

どのような色を使うかは、色の持つ効果で考えてみるといいでしょう。

たとえば、明るい色で統一すると、部屋が広く見えておしゃれになります。

明るい色は膨張色と呼ばれ、部屋を大きく見せたり開放感を抱かせたりする効果があるのです。

逆に、暗い色は収縮色と呼ばれ、引き締めて見せる効果があります。

そのため、暗い色を使うときは、家具などのアクセントとして使うのが向いているのです。

床を明るい色にして家具を暗い色にすれば、より一層暗さが引き締まり高級感が出せるという効果もあります。

このように、配色を考えるときには上手に色を組み合わせ、統一感を出せるように気を付けましょう。

統一感があることで、ぐっと部屋のおしゃれさが増してくるのです。

おしゃれなリフォームにする方法2:間取りの工夫

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間取りを工夫してみるのも、おしゃれなリフォームをする方法です。

たとえば、間仕切りを減らすことで見通しがいい部屋を作ることができます。

開放感のある空間を作ることで、光や風が隅々まで届きやすくなるというメリットもあるのです。

また、狭い和室は壁をなくして広いLDKにすると、おしゃれな空間に変わります。

よくあるのが、リビングに隣接する「使用していない和室」をリビングに含めるリフォームです。

和室をリフォームして間仕切りをなくすことで、リビングが広く使えるようになります。

「万が一のために部屋として残しておきたい」のであれば、間仕切りを引き戸にしておくのがコツです。

普段は取り払っておくことで広々としたリビングとして使うことができ、必要なときには小部屋になるのでとても便利です。

耐震の関係で取り払うことはできない壁がある点には注意が必要です。

構造上で強度を持たせた壁の場合、壁の中に筋交い(柱と柱の間に斜めに入れられた部材)を持つものがあります。

壁が残ってしまうのであれば「リフォームの意味がないのではないか」と考える人もいるかもしれません。

このような場合、壁のままとするのではなく柱と筋交いだけを残して壁を抜くことで圧倒的に開放感を出せます。

選択肢として考えてみてもいいでしょう。

おしゃれなリフォームにする方法3:照明の工夫

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おしゃれなリフォームをするには、照明の工夫も欠かせません。

おしゃれなカフェや高級ホテルなどを見てみると、照明の配置にとてもこだわっていることが分かります。

つまり、照明の工夫をすることでおしゃれな空間を作り出せるのです。

たとえば、間接照明などを取り入れて、光による変化を演出すると素敵な印象になります。

ダウンライトもおしゃれな空間作りに効果的です。

間接照明とダウンライトをどちらも取り入れることで、メリハリがあり、ゆったりとできる部屋を作ることができるでしょう。

一般的には、シーリングライトと呼ばれる部屋の天井の中心から全体に向けた照明が使われがちです。

しかし、おしゃれなリフォームをしたいのであれば、照明にこだわるのがポイントです。

好みで明るさを調節できるようにしておくことも照明でおしゃれな空間を作り出すコツです。

光の強さというのは人によって感じ方が違うため、実際に生活して初めて、思っていた明るさと違うことに気付くこともあります。

そのようなギャップを感じてしまったときのために、調光器などで調整できる照明を選んでおくといいでしょう。

その際には、最初に明るめのワット数を選ぶのがコツです。

後から「明るくしたい」と思っても難しいですが、暗くする分には調光器で簡単に調整ができるからです。

おしゃれなリフォームにするためのポイント

おしゃれなリフォームをするためには、センスがよくて収納力もあるデザインにするのがポイントです。

たとえば、壁紙を交換するだけでもおしゃれな効果が大きくなります。

年数が経ってくると、壁紙そのものの劣化や柄パターンの古さなど、多少なりとも古い感じが出てきてしまうのです。

壁は部屋の面積の多くを占めるため、部屋の印象に与える影響は大きいのです。

逆に言えば、壁紙を変えるだけで一気に新築と同じような雰囲気を作り出せるのです。

余裕があれば壁面収納を考えてみてもいいでしょう。

おしゃれで収納スペースも確保できるので、壁面収納はリフォームするときに人気のあるものの1つです。

階段下などを収納スペースに変えるのもいいでしょう。

「見せる収納」はものを収納するだけでなく、部屋をおしゃれに見せられるため、メリットばかりなのです。

床材を上質のものにするのもいいでしょう。

壁紙同様、床も部屋の大部分を占めているため、よい素材のものを選ぶだけでも部屋がぐっとおしゃれになります。

おしゃれなリフォーム事例1:シンプルモダン

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シンプルモダンでおしゃれなリフォームを目指すのであれば、白を基調にインテリアなどでアクセントを付けるのがポイントです。

このポイントを押さえるだけで、落ち着いたシンプルモダンのデザインになります。

いかにも、シックな高級マンションのような部屋が作れるでしょう。

照明などはできるだけ控えめになるようにすることが大切です。

すっきりとした空間にコントラストが効いた色使いをすることで、おしゃれなシンプルモダンの部屋が完成します。

また、家具を赤などのビビッドカラーにすれば、ポップな印象になるでしょう。

カジュアルさを出したいときには、ビビッドカラーを取り入れるのがコツです。

部屋のイメージを変えたいときには、アクセントとなる色を使い分けるようにしましょう。

それさえ押さえれば、気分によって部屋の雰囲気をチェンジできるのでとても便利です。

おしゃれなリフォーム事例2:カフェ風

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トレンドのおしゃれなカフェ風のリフォームをしたい場合、インテリアに明るい色を用いるのがコツです。

カフェ風の空間作りをするためには、温かみがありながらもすっきりした雰囲気になるよう気を付けましょう。

また、床材には親しみやすさのあるパイン材がぴったりでしょう。

その際、よりカジュアルな雰囲気を作るためには、節があるものを選ぶのがポイントです。

細かい部分にも気を配ることで、部屋がおしゃれなカフェのような印象になります

部屋全体がシンプルな分、カフェのようなアイテムを取り入れることで一気に雰囲気が変わるのです。

おしゃれなリフォームをするために!会社の選び方は?

リフォームを扱っている会社はたくさんありますが、それぞれに得意なものが異なっています。

デザイン性を重視するのであればインテリアデザイナーがいるリフォーム会社を選ぶようにしましょう。

「おしゃれさ」を重視するのであれば、要望に近いデザインをしてくれる「インテリアデザイナーがいる会社」がぴったりなのです。

インテリアデザイナーがいる会社は、デザインに特化したリフォームの経験やノウハウを持っています。

そのため、理想どおりのリフォームができる可能性が高くなるのです。

さらに、家具などのコーディネートまでしてくれるところであれば、簡単におしゃれな部屋を手に入れられます。

リフォームをするときには、最初に自分のイメージを明確にすることが大切です。

まずは要望をしっかり伝えて、イメージ通りのリフォームを目指しましょう。

また、こちらの要望に対してさらにプラスとなる提案をしてくれるところであれば、より理想的なリフォームができます。 

会社選びはリフォームにおいて重要なポイントなので、慎重に選びましょう。