リフォームで防音! 実際にかかる費用ってどのくらい?

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マイホームの防音工事を検討される理由として思いつくものとして、「楽器を家で演奏する」とか「自宅で大音量の音楽を聴く」といった理由があげられるのではないでしょうか。

ほかにも例えば自衛隊基地の周辺といった環境など屋外の騒音がうるさいなどの理由で施工されることもあります。

防音をする理由や改修する住居の形態によっても、施工範囲は違うことはもちろんですが、一般的に防音工事をすることのメリットはどんなものなのか、またそれを実現するにはいくらかかるのかをお伝えしたいと思います。

防音性を取り入れるメリット

マンションなどの集合住宅では「横の部屋の子供の泣き声が聞こえる」といった話がしばしば聞かれますが、戸建て住宅でも家庭内での「生活音」も意外と外に聞こえていたりします。

例えばご夫婦二人でお住いの家庭ならほとんど生活音を気にするようなことはないかもしれませんが、例えば小さなお子さんがいるご家庭や、音楽好きの方がいる家庭などでは「生活音」のモレによってご近所さんとの間で「音の問題」が発生する可能性があります。

つまり防音性を取り入れるメリットには「プライベートを外に漏らさない」ということと、「周辺の居住環境・ご近所づきあいを良好にする」という二つの視点があると考えられます。

防音工事の依頼をする家庭はどんな家庭?

では実際にどのような家庭で防音工事が求められているのでしょうか?
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生活音が気になる方
先ほどもお話ししましたが、小さなお子さんがいる家庭では、「音」の問題とは切っても切れない関係にあります。

集合住宅ではなおさらで、「階下に音がよく響いてしまう」とか「夜に遊んでいる音がうるさい」などが問題視されてしまうこともよく聞く話です。

だからといってお子さんに対してうるさくしないでというのも無理があります。

そこで小さなお子様をお持ちの家庭では基本的に床の音に対する対策としての防音工事を考えられることが多いようです。

もし賃貸住宅にお住まいの場合でもなんとかしたいという場合には、そのマンション・アパートのオーナーさんにも確認を取ってから進めることはいうまでもありません。

ペットを飼っている方
犬や猫などのペットを飼っている方にも防音リフォームを検討される方が多いようです。

ペットが走り回る音が階下に響いてしまうことはよくあることですし、留守中の鳴き声が近隣に筒抜けということもあります。

ご近所づきあいの観点からも必要な対策の一つと言えそうです。
ピアノ、ギターなどの楽器演奏をする方
音楽が趣味で、自宅で楽器の練習がしたい、演奏を楽しみたいという方もいらっしゃいます。

しかしそのまま演奏してしまうとその音で周りに迷惑をかけてしまう場合もあります。

自宅でピアノやギターなどの楽器を演奏したい方にとっても防音リフォームは必須の対策と言えるでしょう。
ホームシアターを検討されている方
ご家庭にホームシアターを作る際同時に防音工事を行うのが一般的ではないでしょうか。

やっぱり映画館の迫力を求めるとなると大画面と優れた音響システムは欲しいところですが、せっかくの音響システムで大迫力の「音」を存分に楽しむためにも防音工事は必須ですよね。

防音リフォームをするなら知っておきたい遮音と吸音の違い

一口に防音と言ってもその方法には様々あります。

主な二つの考え方として遮音と吸音という考え方があります。

この二つは似ているようで異なるものです。

まず、遮音とは空気中を伝わる音を遮断して外に音が漏れないようにする対策のことを指します。

もっとも簡単に行える防音手段の一つでもあります。

一方で、吸音というのは音を吸収することで音の反射を防ぎます。

その結果、音が室外に漏れることを回避する対策のことを指します。

防音工事を行うときには遮音と吸音を上手く組み合わせながら行うことが多いのですが、そうする事でより効果的な防音を実現することができます。

防音リフォームの種類とそれぞれの費用

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防音リフォームも施工箇所ややり方によって費用はまちまちです。

また、リフォーム以外で解決できる部分もあるのでそのやり方も一緒に見ていきましょう。


床の防音リフォームは20~60万円ほどで収まるものが多いようで、具体的には「防音性のある床材を敷く」「床材の下に遮音マットを敷く」といった工事を行います。

また、大掛かりな工事をしなくても「低反発素材のカーペットを敷く」、「タイルカーペットを敷く」などの対策でお手軽に簡単にできる防音対策もあります。

費用的には安くなりますが、フローリングの良さである「掃除のしやすさ」「おしゃれさ」が失われてしまうのが残念なところです。


壁の防音リフォームは高くても70万円程度に収まるものが多いようです。

壁の内側に吸音材を入れるやり方や、部屋の内側から断熱性に優れたパネルを貼って防音のみならず室内の快適性を高める施工方法もあります。

簡易なやり方としては換気口を防音仕様のものに変更するというやり方もありますが、屋外へ漏れる音を防ぐだけで、集合住宅での騒音の解決策とはならなさそうです。


窓の防音リフォームは15万円程度に収まるものが多いです。

具体的には「窓ガラスを変更する」と「内窓をつける」というやり方があり、どちらも防音性を高めるだけでなく断熱性能を高め室内の快適性も高めることができる一石二鳥な施工でもあります。


防音室
防音室の設置となると100万円台のものから700万円までかかる可能性があります。

防音室は演奏する楽器の種類、音量などにもよりますが、部屋全体の工事で浮いた空間を作ることで空気の層を作り、振動が壁を伝わらないように工事をする必要があります。

ここで挙げたものはあくまでも例ですので、目安としてお考えいただければと思います。

また、一部の工事箇所では防音性のみならず断熱性にも深くかかわる部分があり、室内の快適性を高めるというところにも着目して防音工事を考えるのもいいかもしれません。

ただ、防音工事は専門的な知識と確かな技術が必要となるので、実績のあるリフォーム会社に依頼することは大切なポイントです。