断熱性を取り入れたい方は知っておきたい断熱材の種類

省エネリフォームなどで広く使用されているのが断熱材です。

現代の高断熱高気密住宅にとって断熱材は欠かせないものとなっていますが、そもそも断熱の仕組み、断熱材の機能や種類、工法などはあまり知らないという人も多いのではないでしょうか。

断熱の仕組みと断熱材の機能

kind

断熱とは熱の伝わりを抑えることです。

そもそも熱は行き来する(伝わる)ものです。

熱の伝わり方には物質の中を伝わる伝導、気体や液体が移動することで伝わる対流、そして電磁波の形で物体から物体へ伝わる輻射があります。

この3つの熱の伝わり方のうち伝導によって熱の行き来(伝わり)を断つ機能を持った材料が「断熱材」です。

断熱材には大きく分けて繊維系と発泡材料系があります。

住宅に多く使用されている金属やコンクリートは伝導によって熱を伝えやすい物質です。

ここに熱を伝えにくい断熱材を入れることで伝導による熱の伝わりを抑えることができます。

繊維系の断熱材の種類

日本の住宅の中でも多く使用されているのが繊維系の断熱材です。

繊維系の断熱材は軽いので施工の際に取り扱いしやすく、加えて安価であることがメリットです。

繊維系の断熱材には無機系のグラスウールとロックウール、木質繊維系のセルロースファイバーとインシュレーションボードがあります。

また天然素材系には羊毛断熱材があります。

グラスウール 断熱材
ガラスを繊維状にしたものであり、安価で燃えにくい、シロアリがつきにくいなどの特徴があります。

ロックウール 断熱材
鉱物を溶かして繊維状にしたものです。性能はグラスウールと似ていますがロックウールは撥水性が強いのが特徴です。

セルローズファイバー 断熱材
天然の木質繊維であり、さまざまな太さの繊維が絡み合って空気の層をつくっています。吸放湿性が高く適度な湿度を保つことができます。
a6ed4b6a61a60745e0ca5fd571ca984c
炭化発泡コルクを利用したものです。腐りにくく、遮音や防振性能が高いのが特徴です。
ウールブレス 断熱材
セーターのウールと似ています。調湿効果があり、カビやダニの発生を防ぐ効果が高いことが特徴です。

発砲プラスチック系の断熱材の種類

発泡プラスチック系の断熱材は繊維系の断熱材に比べると高価なものが多いですが、施工がしやすく、湿気に強いという特徴があります。

発泡プラスチック系の断熱材には、硬質ウレタンフォーム、フェノールフォーム、ビーズ法ポリスチレンフォーム、押出法ポリスチレンフォームなどがあります。

82521051a4c7e0d8b480adcb419aedc61
長期に渡って優れた断熱性を維持することができる断熱材で隙間のほとんどない断熱層をつくることができます。

709a161211e7602671b1f3e420e104b9
フェノールフォームは非常に安定した分子構造を持つフェノール樹脂であり、優れた耐熱性を持っています。
dffbdc3e90af06a5cb8decafa765f6a9
EPSと呼ばれており、身近なところでも広く利用されている発泡スチロールです。
5104919619dc9483f71aaf2e8e39874e

発泡系プラスチック系の断熱材の中ではコストパフォーマンスが高いことから広く普及している断熱材です。

断熱性だけではなく耐圧性や耐候性に優れています。

断熱材の工法にはどのようなものがある?

断熱工法には大きくわけて3種類の工法があります。

【 外張り工法 】
躯体の外側に施工することから内部意匠の自由度が高く、屋根や天井、外壁や1階の床などに使用されることが多く、施工後も確認しやすい工法です。

デメリットとしては充填断熱工法に比べるとコストがかかる、経年劣化の不安がある、強い地震が来た際に変形する可能性がある、敷地に余裕がないと施工上の制約が生じるなどがあります。

【 充填断熱工法 】
トータルコストが安く、構造の躯体に充填することから敷地面積に影響しない、断熱性能が経年劣化しにくいという特徴を持っています。

屋根や外壁、基礎などに使用され、主な断熱材は発泡プラスチック系です。

デメリットとしては防湿気密層の施工に注意が必要、躯体の取り合い部の施工には特に注意が必要になるなどがあります。

中には、専用の機械を使ってセルロースファイバーなどの断熱材を吹き込んでいく工法で、充填断熱工法に含まれる吹き込み工法という工法もあります。

施工を素早く行うことができ、断熱材の施工の厚さを自由に設定できるため高断熱化に優れ、省エネにも繋がります。

【 内張り断熱 】
外壁と内壁の間にある空間や柱と柱の間に断熱材を入れる工法です。

もともと存在する空間を利用して断熱するため、居住スペースが削られてしまうことはほぼないといえます。

日本では古くから用いられてきた工法です。

断熱材の選び方

季節を問わず快適な室温で過ごすことができる、家全体の温度差を抑えてヒートショックを予防することができる、結露の発生を抑えてカビやダニの発生を抑えることができるなど住まいを快適にする断熱材も選び方を間違えてしまうと快適性を大きく左右することになります。
部屋 イメージ

断熱材を選ぶ際には予算も関係しているのでコスト面も考慮しますが、コスト面を重視すると無機質繊維系になりますし、環境への配慮を考慮すると天然素材系となります。

また断熱工法と断熱材の組み合わせによっても得られる断熱効果は変わってきます。

どの断熱材を使用し、どの工法にするのかはリフォーム会社などに相談することで適切な断熱材と工法を選ぶことができます。


断熱材や断熱工法の種類について紹介しました。

適切な断熱を行うことで快適に過ごせるだけではなく、住宅の寿命を延ばしたり、光熱費を節約したりすることができるので、断熱リフォームを検討している場合はリフォーム会社など断熱リフォームのプロに相談して断熱リフォームを成功させましょう。